キイナ -不可能犯罪捜査官- 第一話に難癖

http://d.hatena.ne.jp/blupy/20090121/p1 経由で知ったのですがやっぱり皆さん気になってたのね。

引用:


それに、昔じゃあないんだから、他人の血液だったらA型でも構わなかったはずなんです。

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1202024086#CID1232868654


多分それは物語の構成上の都合って奴です。

犯人が自分と同じ血液型で偽っていた場合はキイナがそれに気がつくことは無いんですよね。違うのはDNAだけなので。幾つかのキーが構想段階であったのだと思います。

  • A)心臓移植による記憶の移動
  • B)腕に人工血管を入れることによる採血の偽装

Aに関しては事件のきっかけになります。Bは事件の真相です。するとAとBを繋ぐものが必要になります。元恋人の「指先からの採血ですんだのをなぜ?」という疑問をソコに持ってくる事も可能ですがインパクトとしては弱い。
そこで「血液型による正確判断」を持ち出してキイナに発言させる。インパクトが強くなる上に、破天荒な主人公が独自のアイディアで真相に近づくという演出が可能になる、と。

引用:


わざわざ全然違う血液型を「詐称」するなんてリスクの上がることをするのかと。それも、医者が。すぐに大きなケガやら病気やらしたらそれだけでモロバレになるやんかと。

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1202024086#CID1232868654


多分、「血液型正確判断を物語りに組み込む」に気が行き過ぎてそういった初歩的な考察が疎かになったんだと思います。ようは脚本家(もしくは演出家や監督)がアレだったと。

菅野美穂さんは好きなので、もう冒頭の「実際に云々」の部分はずっぱりカットして今後やってくれないかなぁ。んで最後の文句も「この物語は実際にあった事件などをベースにしていますが、未検証の仮説やすでに棄却されている説も含みます」みたいな感じに。

引用:


その番組は見ていませんが、書いておられるとおりだとすると、この手の問題での典型的な誤りに陥っているようです。
問題が「なぜ中南米の人々は、底抜けに明るい性格なのか?」なら、まずは「中南米の人は、本当に(他地域の人に比べて)底抜けに明るい性格なのか」を問う必要があります。

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1202024086#CID1233021466

実際に底抜けに明るくっても SUSHI gene ( http://genb.dip.jp/es/modules/xwords/entry.php?entryID=9&categoryID=1 ) 的な話かもしれないし。端的に言えば「そういう文化だ」ということ。